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「異分野交流の重要性を示す理系のことば」(リケラボまとめ)
研究や開発の現場では、基本的に一つの分野を深く掘り下げる専門性が求められます。しかし、時には自分の専門領域から一歩踏み出し、異なる背景を持つ人々と交わることが、新しい発想やイノベーションにつながるきっかけにもなります。
今回は、過去のリケラボの記事から「異分野・他分野とのコミュニケーションの重要性」について語られた金言を5つご紹介します。
「オープンイノベーションの時代、これからの研究者には仲間づくりの志向やスキルがますます重要になると考えています。」 ― 児玉 大介(キユーピー株式会社)
キユーピー株式会社で、卵アレルギーに不自由のない世界の実現を目指す「アレルギー低減卵」の研究開発に携わる児玉さんの言葉です。研究のプロとレシピ開発のプロという、異なる専門性を持つメンバーが強力なタッグを組み、実用化に向けて研究や商品開発を進めるプロジェクトを通じて、「研究は社内外に仲間をたくさん作っていかないと実用化までもっていくことは難しく、お客様によい商品を届けられない」と実感したと語っています。自分の殻(専門領域)に閉じこもらず、異なる強みを持つ人々と連携して研究を社会実装に導いていくという、実践的で説得力のあるメッセージです。
出典:「卵アレルギーでも食べられる卵」を研究!卵研究とレシピ開発の強力タッグで、全ての人が安心して食べられる卵製品を届けたい -キユーピー株式会社-
「一つの事をずっとやり続けると思い込みが生まれ、新しいアイデアがひらめきにくくなる傾向があります。それを防ぐためにも、積極的にほかの専門分野にも興味を持つように心がけるのは良いことだと思います」 ― 新垣 篤史
磁性細菌やカブトムシの甲虫表皮など、生物から新たな材料を見出す研究を行う東京農工大学の新垣篤史教授(取材当時は准教授)の言葉です。新垣教授自身も、微生物学から材料研究へと分野を広げた経験を持っています。自身の専門に固執しすぎず、ほかの専門分野に目を向けることが、思い込みを防ぎ、新しいアイデアを生み出す秘訣だと語ります。
出典:車に踏まれても潰れない虫のヒミツ。生き物にはモノづくりのヒントがいっぱい!
「医学研究は医師だけで行うものではなく、さまざまな専門家で総合知をつくっていくものだということです。その中で重要なことは、立場や専門が異なる方たちを理解することだと感じています」 ― 南宮 湖
呼吸器の感染症を研究し、次のパンデミックに備えて国際保健の現場でも活躍する慶應義塾大学医学部感染症学教室の南宮湖(ナムグン ホウ)教授(取材当時は専任講師)の言葉です。現代のサイエンスは多様化・専門化しており、複雑な社会課題を解決するためには、さまざまな専門性を持つ人たちで「総合知」をつくる必要があります。そのためには、相手の立場や専門性を理解し、ディスカッションを重ねて信頼関係を構築することが不可欠であると指摘しています。
出典:次のパンデミックに備え、社会により貢献できる研究を目指して 慶應義塾大学医学部 感染症学教室 南宮 湖
「研究を進めるためには、自分とは背景や考え方の違う人たちと議論することはとても大切です」 ― 上川内 あづさ
ショウジョウバエの聴覚システムの研究で優れた業績をあげる、名古屋大学大学院理学研究科の上川内あづさ教授の言葉です。上川内教授は、海外の学会で出会った研究者と意気投合し、一緒に研究を行った経験から、自分の世界が大きく広がったと語ります。独自の自動解析プログラムの完成も、共同研究者の存在が大きかったそうです。自分のテーマに賛同して一緒に取り組んでくれる人との出会いは、必ずしも海外に行かなければ得られないものではなく、身近にいる自分とは違う考え方の人と関わり、常に視野と思考の幅を広げる意識を持つことでもたらされると説いています。
出典:昆虫たちのコミュニケーションを、脳の神経レベルで解析する。聴覚研究を通じて、脳の仕組みに迫る上川内教授
「ラボにいるとラボ内のことが常識になります。でもそこを一歩出ると、まったく違う考えの人に出会えます」 ― 柴藤 亮介
研究特化型クラウドファンディングサイト「academist」の創設者であり、代表取締役CEOを務める柴藤亮介さんの言葉です。大学院生時代、自分の専門を離れると他分野の学生と話す機会がないことに気づき、学内で異分野交流会を立ち上げたという柴藤さん。続けて「非日常に踏み出すことを習慣化し、常に視野を広く持って行動することで、キャリアの可能性を狭めることなく研究の幅を広げ、より豊かな研究者人生を送ることが可能になると思います」とも語り、自分の所属する環境の「常識」から一歩外へ踏み出す習慣をつけることの大切さを伝えています。
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リケラボ編集部より
ここで紹介したのはほんの一例。リケラボにはまだまだ多くの名言、金言、心に刺さるメッセージが満載です。気になったら、ぜひ元のインタビュー記事も読んでみてくださいね!