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HPLCの学び直し!化学分析装置を使いこなして技術を上げよう。HPLC研修を開催しました。
パーソルテンプスタッフ主催 HPLC研修開催レポート
HPLC(高速液体クロマトグラフィー)は、医薬品、食品、化学など幅広い業界で使用されている、ものづくりの現場に欠かせない分析装置です。研究や仕事で使用しているけれど、もっと使いこなしたい、技術を上げたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
リケラボを運営するパーソルテンプスタッフ株式会社の研究開発職向けサービスブランドChall-edge(チャレッジ)では、化学分析のスキルアップを希望される方々に、分析機器メーカー様を講師に迎えた実践的な研修を提供しています。
2026年6月には大阪・東京においてHPLC研修を開催。化学メーカーや食品メーカー、研究機関で実験職・研究職として就業中の方を中心に38名が参加しました。本記事では東京会場の様子を中心にレポートします。受講者は、スキルアップ・知識のブラッシュアップを今後のキャリアに生かそうと、熱心に受講していました。
リケラボは、パーソルテンプスタッフ株式会社の研究開発職に特化したサービスブランドChall-edge(チャレッジ)が運営する情報サイトです。パーソルテンプスタッフ株式会社のChall-edge(チャレッジ)では、理系研究職に特化した人材派遣、正社員転職の支援(職業紹介)を行っています。研究開発職経験者はもちろん、学生時代の実験経験はあるが社会人としての実務経験はないという方にも企業および大学・公的研究機関で研究開発業務への就業機会を提供しています。また技術向上支援として、分析や細胞培養、リアルタイムPCRなどの各種研修も開催。(詳しくはHP「Chall-edgeの学び」のページをご参照ください)。
HPLC分析技術のリスキリングで新たな就業機会の創出を‐
HPLC分析は、製薬、バイオ医薬品、臨床診断、材料科学、食品、環境など幅広い分野で欠かせない仕事です。パーソルテンプスタッフが企業や研究機関から受ける派遣依頼の中で、HPLC分析業務への人材ニーズは非常に高い状況です。
とはいえ実際の仕事では、担当するのは分析の一部分の作業であったり、手順に従えばできてしまうケースがあったりと、機器の原理や分析の全体像が見えないまま業務を進めているケースも少なくありません。
そこでパーソルテンプスタッフでは、登録スタッフ向けにHPLC分析の知識の向上や、機器の操作からデータ解析まで一連の流れを体験できる実践的な研修を企画・開催しました。
この研修のメリットは、リスキリングの機会として活用できることと、受講後に新たな就業機会やキャリアアップの機会が得られることです。
講師をお願いした日本ウォーターズ株式会社は、液体クロマトグラフ、質量分析計などの分析機器、カラムなどの関連製品、ソフトウエアの提供のみならず、トレーニングやアフターケアまでトータルソリューションを提供している世界的分析機器メーカーWaters Corporationの日本法人です。
Watersの分析機器は製薬、バイオ医薬品、臨床診断、材料科学、食品、環境など幅広い分野で使用されており、特にGMP、GLP、米国FDA21 CFR Part 11、EU GMP Annex11など主要な医薬品の規制・ガイドラインへの対応力に優れていることから、世界中で使われています。
ウォーターズHP:https://www.waters.com/nextgen/jp/ja.html
◆パーソルテンプスタッフの企画担当者からひとこと
現在の仕事における分析精度向上だけでなく、研修受講を通じて、ブランクがある方のHPLC分析業務への復帰など、新たな就業機会につなげていただけることも意図して企画しました。そのため、一人ひとりがHPLCシステムおよびソフトウエアを操作できる時間を確保しながら、データの整合性を保つための正確な分析手法を学べる研修を日本ウォーターズ様にカスタマイズいただきました。
「なぜその操作が必要なのか」を理解する
カリキュラム作成と当日の講師を担当した日本ウォーターズ様にコメントをいただきました。
―― 今回の研修カリキュラムを作成いただくにあたって、一番大切にしたことはなんでしょうか。
HPLCシステムの実機操作を中心に、実務に即した分析業務の流れを体験できるカリキュラムにしました。
装置操作だけでなく、サンプル前処理からデータ解析まで一連の流れを体験することで、経験の浅い方にもHPLC分析の全体像と基本原理を理解しやすい内容を目指しました。
さらに、操作手順を習得するだけでなく、「なぜその操作が必要なのか」を意識しながら実習が進められるよう、基礎知識と実践を結びつけた内容にしました。
限られた研修時間を有効に活用できるよう、装置の分析中の待機時間にはノートPCを用いたEmpowerによるデータ解析実習や、固相抽出(SPE)の前処理実習を組み込み、効率的に学習できる構成としました。
―― 実習で使用した装置について教えてください。
Waters社のAlliance HPLCシステムおよびEmpowerソフトウエアを使用しました。
Alliance HPLCシステムは、製薬・化学・食品・環境分析など幅広い分野で利用されている業界標準のHPLCシステムです。長年にわたり培ってきた高い信頼性と頑健性を備え、日常的なルーチン分析から分析法開発まで幅広い用途に対応しています。
また、Empowerソフトウエアは、データの取得、解析、レポート作成までの一連のワークフローを効率的に管理できるクロマトグラフィーデータシステム(CDS)です。さらに、監査証跡(Audit Trail)、電子署名、ユーザー権限管理などの機能により、分析データの完全性(Data Integrity)と信頼性を確保するとともに、21 CFR Part 11やGMPなどの規制要件への対応を支援し、査察・監査対応の効率化とリスク低減に貢献します。
今回の実習では、Alliance HPLCシステムを用いた基本的な装置操作に加え、Empowerによるデータ取得、解析、レポート作成までの一連のワークフローを体験できる内容にしました。
―― 基礎知識と実践を結び付ける研修というのはどういうことでしょうか。
HPLC分析は、装置やソフトウエアの操作をはじめ、最初は覚えることが多く、難しく感じることもあると思います。
しかし、それぞれの操作や設定の意味を一つ一つ理解していくことで、クロマトグラムの見方やデータの解釈、さらにはトラブル発生時の原因究明や対応力が少しずつ身に付いていきます。
そのため今回の研修では一つ一つの操作について、その意味をできるだけお伝えすることを心がけました。
装置に触れて理解度アップ、経験者にも好評の固相抽出
当日は、二つのグループに分かれて装置のセットアップからソフトウエアの立ち上げ、カラムの取り付けから分析終了時までの流れを実際に機器に触れながら一つ一つ手順を確認しました。
移動相の適切な調製、十分なシステム平衡化、試料の正確な調製、さらにはシステム圧力やベースラインの確認といった基本操作を確実に実施することで、分析トラブルの発生を未然に防ぐことができます。
分析結果に異常が発生した場合には、単純に装置の不具合と判断するのではなく、試料、移動相、カラム、装置、解析条件など、考えられる要因を一つずつ切り分けながら確認していく姿勢が重要です。
また、クロマトグラフィーの原理を目で見て実感していただくために、固相抽出のキットも用意しました。
明日から現場で使えることがたくさんあった(受講者の声)
仕事の現場で必ずしもWaters製の機器を使用していなくとも、実践ですぐに生かせる手ごたえを得た方が多かったです。また、一連の流れを学習したことで、普段行っている作業の意味や前後のつながりを理解できたという声もありました。
受講者の声をいくつかご紹介します。(抜粋)
・カラムの取り付けを実際に自分でやってみて経験できたのが良かった
・分析開始前のラインの溶液置換の重要性を認識できた
・結果データの解析条件作成方法を学べた。分析条件は就業先で決められたものでしか分析したことがなかったので、実際に一から作成できたことが良かった
・現場でSOPに従って行っている手順作業の一つ一つの意味を知ることができ、明日から現場で使えると思うことがたくさんあった
・普段疑問に思っていたことも気軽に聞けたのでとても勉強になった
・ルーティンワークで普段手を付けない設定の部分について知ることができた
・少人数のため質問しやすく、パソコンや本体の操作を何度も納得いくまで学べた
・ソフトウエアも条件も作成するところからできたので理解を深めることができた
・流れをつかむことができたのは大きかった。特に解析手順が勉強でき、苦手意識がなくなった
・今日学んだことは全て業務に直結し役立ちそうです
・使用機種は異なりますが、仕組みは同じなので今後のメンテナンスに活かそうと思う
◆日本ウォーターズ様からひとこと
日々の分析データや装置状態の変化に注意を払い、「いつもと違う点」に気付く観察力を養いましょう。そのような経験を積み重ねることで、トラブルへの対応力や問題解決能力が向上し、結果として分析スキルの向上につながります。
分析技術のリスキリングでキャリアの幅を広げよう
以上、パーソルテンプスタッフ主催 日本ウォーターズ東京本社で行われたHPLC研修についてご紹介しました。
今後は、HPLCを使用する業務機会の提供や、現就業先での担当業務範囲の拡大を通じた待遇改善など、研修受講経験を生かしたサポートを派遣会社として実施していく予定です。
パーソルテンプスタッフではこれからも、研究職・実験職でのキャリアを希望する方が、求められているスキルを習得・成長できる機会の提供を通じて、キャリアの選択肢を広げる支援を継続していきたいと考えています。
※所属や肩書などはすべて掲載当時の情報です。
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