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理系すぎるお料理レシピ:第8回「ふんわりしっとり伊達巻き」

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私たちが日ごろ口にするあらゆる料理は、さまざまな化学反応によって生まれています。調理とは科学であり、レシピとはある料理を再現するための“実験手順書”でもあるのです。

今回ご紹介する「理系すぎるお料理レシピ」は、「伊達巻き」。ほどよい甘さとふんわりしっとりした食感が美味で、おせち料理にも欠かせない一品です。きれいに自作するためのコツをお伝えするので、ぜひ試してみてください。どこまでついてこられるかで、あなたの理系度も診断できるかも!?

 


ふんわりしっとり、
きれいに渦巻く伊達巻きの再現方法とその考察

 

目的

ふんわりしっとり、きれいな伊達巻きを作る。
 

方法

〈材料〉(直径26cmのフライパンを使用して作る分量)

・卵(Mサイズ)…5個
・はんぺん…120g

■A
・砂糖…大さじ2
・みりん…大さじ1
・酒…大さじ1/2
・しょうゆ…小さじ1
・塩…少々(約0.5g)

・サラダ油(小さじ1/3)

〈調理法〉

  1. ボウルに卵を割り入れてAの材料と粗くちぎったはんぺんを加え、ミキサーやハンドブレンダーを使いなめらかになるまで撹拌する。(フードプロセッサーを使用してもよい)
  2. フライパンにサラダ油を入れて全体に広げ(ペーパータオルを使うと満遍なく広がり望ましい)、熱してから[1]を流し入れる。
  3.  ふたをして、ごく弱火で15分焼く。
  4.  中央に竹串を刺して何もつかないことを確認し(焼けていなかった場合は様子を見ながら追加で加熱する)、ヘラでていねいに周囲を剥がしながらフライパンから取り出す。
  5. 生地の両端を2cmほどずつ切り落とし、熱いうちに巻きすの上に置く(焼き色がついた面を上に)
  6.  手前からしっかりと巻いていき、巻いた状態のまま巻きすが緩まないように輪ゴム等で固定し冷めるまで置く。
  7.  巻きすから外し、食べやすい厚さに切る。
  8.  

    結果

    ふんわりしっとり、きれいな伊達巻きが完成した。

     

    考察

    伊達巻きを作る上でよくある失敗が、「加熱ムラ」と「割れやゆるみなどの成形ミス」の2つだ。そこで気をつけたいのが以下の点である。

    ■加熱時の火加減
    生地に厚みがあるため、火加減が強い状態で中まで火を通そうとすると先に表面が焦げてしまい、加熱ムラになる。そのため、生地を焼き上げる時はごく弱火で、じっくりと時間をかけて加熱する必要がある。フライパンのメーカーや材質の違いによって熱伝導に差が生じることがあるため、15分加熱した後は竹串を刺して何もつかないか確認する。途中で蓋を何度も開けるとフライパン内部の熱や蒸気が逃げて中まで火が通りづらくなったり、水分が失われてパサパサになってしまうことがあるので注意が必要だ。表面(フライパンに接している部分)は満遍なくきつね色に、その他はふんわりと鮮やかな黄色に焼き上げることで、巻いた時に美しい渦巻ができあがる。

    ■成形時の温度
    焼き上がった生地は冷めると固さが増す。これは生地内に含まれる水分や空気が抜けるなどの要因がある。固めの生地を巻こうとするとひび割れたり、弾性によって緩んでしまう恐れがあるため、伊達巻きの成形は生地が温かいうちに行う必要がある。また、巻きすに巻かれた状態でしばらく冷ますことによって形状が保たれ、美しい形に仕上げることができる。

    結論として、ふんわりしっとり、きれいな形の伊達巻きを再現するには

    1. 加熱時はごく弱火でじっくりと根気よく焼き上げる
    2. 成形は生地が冷めないうちにすばやく行う
    3.  
      ことが重要である。

       


      おせち料理の定番として、子どもから大人まで世代を問わず人気の伊達巻き。自作したことがあるという人は、結構少ないのではないでしょうか? 今回お伝えしたポイントをおさえれば、ふんわりしっとり食感の、きれいな伊達巻きを作ることができますよ。ぜひ挑戦してみてください。
      理系・文系を問わずレシピに潜む科学現象を理解することは、料理上達への一歩。次回もお楽しみに!

       

      フローチャート作成参考:
      『応用自在な調理の基礎 フローチャートによる系統的実習書 日本料理編』
      河内一行ほか/家政教育社

      (記事監修/管理栄養士 棚橋伸子)

著者プロフィール:

リケラボ編集部

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