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理系すぎるお料理レシピ:第6回「ふんわりジューシーなハンバーグ」

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私たちが日ごろ口にするあらゆる料理は、さまざまな化学反応によって生まれています。調理とは科学であり、レシピとはある料理を再現するための“実験手順書”でもあるのです。

今回ご紹介する「理系すぎるお料理レシピ」は、「ふんわりジューシーなハンバーグ」。程よい柔らかさを保ったまま上手に焼き上げるには、ひき肉同士の結着や火加減を意識することが重要です。どこまでついてこられるかで、あなたの理系度も診断できるかも!?

 


ふんわりジューシーなハンバーグの
再現方法とその考察

 

目的

ジューシーで程よい焼き加減のハンバーグステーキを作る。

 

方法

〈材料〉(4人前)
■ハンバーグ
・牛ひき肉 320g(1人あたり80g)
・玉ねぎ 120g(中1/2個ほど)
・バター 9g
・パン粉 40g
・牛乳 40ml
・卵 1個
・食塩 4g
・こしょう 少々(ひとつまみ)
・ナツメグ 少々(小さじ1/4ほど)
・サラダ油 大さじ3

■ソース
・ウスターソース 大さじ3
・ケチャップ 大さじ2

〈調理法〉

  1. パン粉は牛乳に浸しておく。玉ねぎはみじん切りにし透き通るまでバターで炒め、粗熱を取っておく。
  2.  ボウルにひき肉と(1)で湿らせたパン粉を加え、混ぜ合わせる。
  3.  (2)に炒めて冷ました玉ねぎと溶いた卵、食塩、こしょう、ナツメグを加えて粘りが出るまでよくこねる。
  4.  (3)の肉だねを4等分にして楕円形にまとめ、10回ほど手のひらに叩きつけるようにして空気を抜く。また、中央を人差し指、中指、薬指の三本で軽く押してくぼませる。
  5. フライパンにサラダ油を熱し、(4)を並べて中火で2〜3分加熱する。
  6.  焼き色がついたら裏返し、反対の面も焼く。両面に焼き色がついたら弱めの中火にしてふたをし、5分蒸し焼きにする。
  7.  ハンバーグに竹串をさしてから押してみて、透明な肉汁が出たら加熱完了。濁った肉汁が出た場合は弱火にして様子を見ながら追加で加熱する。
  8.  ハンバーグが焼き上がったら取り出し、肉汁が残っているフライパンにウスターソースとケチャップを加えて撹拌しながら加熱する。
  9.  ハンバーグを皿に載せ、(8)のソースをかける。




 

結果

ふんわりとジューシーなハンバーグが完成した。

 

考察

■ひき肉の結着
ハンバーグの調理では、肉だねが崩れないように食材をよくこねてしっかりとひき肉を結着させることが重要だ。ひき肉と混ぜ合わせる材料には調味のほかにもそれぞれ以下のような役割がある。

・食塩… ひき肉と混ぜると筋原線維タンパク質のアクチンとミオシンが結合して繊維状のアクトミオシンとなり、粘性(結着性)が生まれる。
・牛乳… 肉のくさみを消す。
・炒め玉ねぎ… 程よい甘味を与え肉のくさみを消すとともに、ひき肉の間に入ることで凝固後も全体が固くなるのを防ぐ。
・パン粉… ひき肉の間に入ることで凝固後も全体が固くなるのを防ぐ。
・卵… 熱変性により凝固することでひき肉をつなぐ。

■温度の管理
よくこねる必要があるものの、手の温度で肉の脂が溶け出すと味や品質の劣化につながる恐れがある。そのため、1分ほどを目安に手早くこねることが重要だ。また、肉は冷蔵庫から取り出してすぐにこねることが望ましい。さらに炒めた玉ねぎもしっかりと冷まして粗熱をとることが重要である(冷蔵庫に入れてもよい)。

■成形
焼き過ぎを防ぐためにも、成形の際は厚さを2cmほどにするとよい。中心部には火が通りにくいので加熱ムラを防ぐために中央をへこませる。なお、手のひらに叩きつけ空気を抜くのは加熱による空気の膨張によってハンバーグが割れるのを防ぐためである。

■火加減の管理
ハンバーグを加熱する際は中に火が通る前に表面を焦がしてしまうことがないよう、火加減の調整が重要となる。両面に焼き色をつけてからは、ふたをして弱めの中火でじっくりと焼き上げるとまんべんなくふんわりと火が通る。温度やタネの大きさなど環境やタネの状態によって適切な焼き時間も異なってくるため、適宜様子を見ながら焼くことが重要だ。

結論として、ふんわりとジューシーなハンバーグを再現するには

  1. ひき肉を手早くしっかりとこねて結着させる
  2. 厚さを2cmに揃えて空気を抜き、中央をくぼませて加熱ムラや型崩れを防ぐ
  3. 表面に焼き色がついてからは、様子を見ながら弱火から中火で焼き上げる

ことが重要である。

 


普段の食卓からちょっとしたお祝い時にまで、老若男女問わず多くの人に愛され続ける「ハンバーグ」。でも、「うまく焼けない」「割れてしまう」などの失敗談をよく耳にします。そこで今回紹介したようなポイントを意識すれば、ふんわりジューシーに焼き上げることができるはず!
理系・文系を問わずレシピに潜む科学現象を理解することは、料理上達への一歩。次回もお楽しみに!

 

フローチャート作成参考:
『応用自在な調理の基礎 フローチャートによる系統的実習書 日本料理編』
河内一行ほか/家政教育社

(記事監修/管理栄養士 棚橋伸子)

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著者プロフィール:

リケラボ編集部

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